森のNOWHERE展

 20231202

「深い深い森を歩いて考えた。
もし、人間が自然界の造形に劣らぬ美を創造できるとしたら、それは技術や計算を凝らすことによってではなく、その計算の網の目からやむにやまれず漏れ出できてしまった「何か」によって、なのだろう。

本当の美は、人間の計算の少し外側にある。修練によって計算がそれに追いついたと思ったら、逃げ水のようにそのまた少し向こうで手を振っている。とかく芸術はままならぬ。」

八ヶ岳に移住した16年前からずっと、森やそこに住む動物をテーマに制作してきました。
そういうようなことで、「森のNOWHERE展」というグループ展の仲間に入れていただき、尊敬する3人のアーティストの方々とご一緒できる機会を得られて、よろこんでいるところです。

きのうから始まっていますので、お近くの方はぜひお立ち寄りください。


 


こげら

 20231110

「Where is your humanity?
と訴えたオマル下院議員の迫真のスピーチを思い出さない日はありません。
一方、ハマスを「human animal」と呼んだガラントの顔も頭から離れない。

冷笑おじさんの「正義の反対は別の正義」とかいう珍説のおかげで、日本語の「正義」という語彙はすっかり泥にまみれてしまいましたが、
正義はハマスかネタニヤフか?と問うから変なことになるので、
今、ほんとの正義は「ジェノサイドを許さない」だし、その反対の「ジェノサイドを許す」が「別の正義」なわけがないです。

「ジェノサイドをやめろ」というシンプルな正義を訴えようとしない人に、「二千年来の複雑な経緯があってどっちも正義じゃないのだから外野が口を出すな」と大所高所からお説教をする資格はありませんよ、冷笑おじさん。

Humanity(人間性)という概念は、日本でまだ息をしているでしょうか。いまの世相をみていると、いずれこの言葉も「正義」と同じように意味を剥ぎ取られ無力化していくような気がしてなりません。

ところで、ぼくの首にベアリングが入ってくるくる回るようになったよ。
名古屋の個展会場で明日(12日)デビューします〜」

こげらより。


 

個展始まります

 20231102

名古屋のギャラリー紗季さんでの個展が明日からです。
動物たちも初めての名古屋出張に張り切っています。
オーナーさんが親切にしてくださって、楽しいにぎやかな展示になりました〜

日程など詳細はDMの画像参照。





個展です

 20231026


アーティストは炭鉱のカナリヤだと以前にいいました。
だから、世界や日本がこんな大変なことになってるからには、自分が真っ先に倒れるざまを見せるのでなければ職務怠慢なようですが、なぜかまだしぶとく絵描きをやっております。
倒れる前に一矢報いようとじたばたしてるさまをご覧いただける個展のご案内です。
名古屋のギャラリー紗季さんで、来月3日から。
お近くの方、なにかのついでのある方、ぜひー。

そんなこんなで、ニュースに心を痛めては毎日おろおろしています。
長年パレスチナを奪搾暴圧してきたイスラエルの所業を鑑みれば、テロを生んだのはハマスではない。憎しみである。だから、新しい憎しみの発生するかたちでいくらハマスを撲滅しても、第2第3のハマスが出てくるだけ。消すべきはハマスではなくて憎しみ。
なんていうと、右翼は笑うでしょう。中国が香港を、ミャンマー軍が自国の市民を、憎しみを残したまま、力で黙らせることに成功したじゃないか、もう国際社会もなにも言わなくなったよ、と。
右翼さんにしてみれば、そうやって強いものが生き残る世界で自分も強くなれば満足でしょう。が、アーティストにとっては、世界で自分が生存可能である、というだけでは足りません。「生きるに値する、よき世界」にいられなければ仕事も呼吸もできません。
いくら自分がたまたま強者たり得たとしても、弱者を害虫のように踏みつける強者が支配するならば、それが「よき世界」であるわけがありません。より強い者がいつか現れて、自分が害虫として撲滅されるだけなのですから。
かといって彼らに言葉は届かない。彼らに通用するのは「力」だけ。
「力ではなく道理の通用する、言葉の届く、よき世界」を、核戦争が起きる前にどうにかして発明しなければ、われわれ、強者も弱者もみんな仲よく自己撲滅ということになりますが、右翼のみなさんはそれでいいのでしょうかね。



媚び

 20231020

「米はどうしてここまでイスラエルに媚びなければならないのか。心底あきれて言葉がありません。
日本でいえば自民党にとっての統一教会とか日本会議とか米国がそんな感じですが、日本よりもたちが悪いのは、米ではその「媚び」加減が民主党も共和党も同じなこと。
オバマ元大統領のツイッターを見てみたが、へっぴり腰の本当に情けないものでした。今回の戦争については触れたくないがまったく言及しないのもおかしいから当たり障りのないことを一度だけ言っておこうという卑屈さがみえみえです。ノーベル平和賞なんか剥奪するくらいでちょうどいいのではないでしょうか。
ロシアの虐殺行為や中国の国際法違反やハマスのテロを非難する理由がほんとうに「人道」だとか「普遍的価値」だとかのためだというのなら、イスラエルのジェノサイドにもそれを言ってごらんなさいよ。
と訴えるあなぐま」
2023年 紙にアクリルガッシュ

 


21世紀のホロコースト

 20231014

「ちょっと人類ちゃん、まさか21世紀にもなって、ホロコーストの再来を見ることになるとは思わなかったよ!
バイデンもマクロンも、ネタニヤフのやることをただ指くわえて見てるわけ?
岸田には最初から期待してないけど。
と憤る みみずく(おおこのはずく)」
2023年 紙にアクリルガッシュ


まじめとはなんだろうか

 20231003

「つくづく、「まじめ」とはなんだろうと思います。

太平洋戦争のときに、軍の狂った上層部は別として、現場の「兵隊さん」たちがあれだけの残虐さを発揮したのは、日本人が好戦的だからというよりは、「まじめ」だからだと思います。
戦争ではまじめに人を殺すべきだ、残虐であるほど「良い」のだと信じて、自分の中の残虐性を、世界一の「まじめさ」でもって鼓舞してあれだけのレベルにまで持っていった。
一方、本土に残った人たちは世界一のまじめさを忍耐力の方向に発揮して、未曾有の「欲しがりません勝つまでは」を体現してみせた。

ものさしを他者の眼の中にしか見いだせない人が「まじめ」であった場合にどういうことになるか、先の戦争はそれを教えてくれた壮大な教訓だったのだと思います。

翻って現代。
岸田政権の無能無策に文句一ついわず「まじめに」節約に励み、「コロナとかウクライナ情勢とかあったからしょうがないよね」といって、「でも景気は上昇傾向ってテレビで言ってたよ、そんな気がしないのは自分の心がけが足りないのでしょう、でも最低賃金が50円上がったの、こんなご時世にありがたいわー」でまじめに今日もサービス残業。
そいういう忍耐強くまじめな宿主に出会った寄生虫はずいぶん幸運なことです。そうはいっても、寄生虫の繁栄には、宿主の健康が不可欠なんですよ。この世界一強靭で善良な宿主をさえ殺しにかかっている、日本の経団連とか自民党とかは、世界一愚かな寄生虫の見本として歴史の教科書に載るのでしょう。
でもそんなもの教科書に載せてもらっても誰もうれしくないので、なんとか早急に駆虫の手立てが必要です。
最大の駆虫薬は投票率の上昇です。
投票率世界第139位の国の人類ちゃん、まじめさを今度は投票の方向へ発揮しませんか?

と訴えるふくろうの親子」

2023年 紙にアクリルガッシュ



個展開催中

 20230910

個展開催中です(土日月のみ25日まで)。
今回のために古い作品を倉庫の奥から発掘したので、ついでに作品撮影のやりなおしをしたりして、いっときフロアが魚河岸ごっこみたいになりました。片付けないでこのままにしたほうが楽しかったかもしれませんが、魚河岸はもうしまっちゃいました…あしからず
 


 




個展開催のお知らせ

 20230831

個展「今昔森語り」のご案内です

2023年9月2日〜25日(※ 土日月のみ開催)
11:00〜16:00
ギャラリー麓人舎にて

早いもので、原村時代を含めると八ヶ岳在住がもう16年になります。
今回は、その当初の暗中模索から今の作風に至るまでの移り変わりを見ていただこうと思って、未公開の古いのから今日完成予定の最新作までいろいろ取り揃える予定です。
古いのを引っ張り出してみていると、当時の葛藤やら不安やら、いろんなものが蘇ってきて、このありさまでよく今日まで生きてきたものだと感心します。生きる場を与えてくれたこの地には本当に感謝しています。
食いつなぐのに精一杯で誰かに恩返しすることもままならない日々ですが、そういうところも含めて「八ヶ岳の吉野」をできるだけさらけ出すつもりで、いろいろ準備しています。
気が向いたら見にきてください。


 



汚染水

 20230822

え?え?
「たとえ数十年の長期に渡ろうとも全責任を持って対応することを約束します」?
数十年後、誰がどこで何をしてくれるのですか?
「最後の一人まで年金を正しくチェックしてお支払いします」から始まって「漁業関係者の理解なしにいかなる処分もしない」に至るまでどれだけの約束破りをしてきたか誰にも数えられなくなって久しい自民党政権が何を寝言言ってるのですか?
言語が言語として機能していない。これもひとつの言語の殺され方か。民主主義を殺すためにまず言語を殺しにかかるという手法は小泉政権から目立ち始め、官房長官時代の菅が完成させた。自信満々に断言したら論理なんかなくても押し通せちゃった、こりゃー楽ちん。(これは太古の昔からサイコパスがやってきたことでもある。)
総理の答弁に「論理」が存在しないんだもの、メディアさん、「総理大臣が約束してくださいました♪」じゃないでしょう?「大変たいへん、なんと総理の答弁に論理が存在しないんですよ!!」という重大事をこそニュースにしないで何がニュースだというの?
モリカケ桜よりずーっと前から続いてきた、メディアの伝統芸「太鼓持ち」。
メディアが、報道の自由の使い方がわからなくて持て余してる国。これでは民主主義が滅びるの当たり前です。あ、滅びるもなにも、最初からそんなものなかったかしら。