刃物研ぎ

 20250207

ここ3週間ほど、刃物研ぎばかりやっています。
木彫や大工仕事で使う鑿(のみ)とかナイフとか、その場しのぎのいい加減な研ぎ方を繰り返すうちに狂いが蓄積していき、やがてにっちもさっちもいかなくなるという、アベノミクス日銀みたいなことになってきたので、いったん腰を据えて根本的に直そうと思い立った次第です。
刃物と一緒に指まで研いでしまって、ひりひりします。
狂わすのは一瞬でできるけれど、それを修復するのはずいぶん時間のかかることです。
刃物は数日だけどアベノミクスからの回復は何十年かかることやら。


 

教養

 20250116

ここ4、5年で痛感するのは、
実利と無関係に見える「教養」にも、
うさんくさい情報をうさんくさいと感じる「嗅覚」が発達したり、
不確実な情報を「真偽未決」としてぶら下げたまま歩く「体力」を得られる、
という効用があることです。
もちろんそんなのは二次的な副産物であって、教養の本当の役割は
《「未知への憧憬」や「知る喜び」が人間を人間たらしめる》
というところにあるのは言うに及ばす。ですが。

そこでですね、聞いてください、
こないだNHKで高校生向けの「現代の国語」という番組を見てみたら、テーマが「面接の極意」、就職活動のプロによる模擬面接に挑戦!だって。この世の終わりを垣間見た気がしました。国語の時間まで企業戦士養成所の下請けになっちゃったのですね。
人間の形をしたなんかへんな生きものが政治を牛耳るようになったから、人間を人間たらしめる教養も不要になったということのようです。
手遅れになる前に、教育をはやく立て直さないと。

画像は「ひみつの村」(部分)
2024年、板に油彩


 

笛鳥

 20250107


ある日、お腹の上で猫が眠り始めたので動けなくなり、仕事をさぼって頭の中でつくった詩です


草むらに置き忘れられた縦笛は
血と肉を得て鳥になった

鳴りたいときに勝手に鳴る笛だから
鳥になっても好き勝手に鳴りながら
好き勝手に歩いた

もともと笛だから
故郷も家族もない
仲間を欲しいと思ったこともない

けれど樹とは何となく親しくなった

星たちの匂いが満ちて
こだまや岩が目覚める季節になると
樹は高く低く鳴る
すると笛鳥も鳴る

ふたりの合奏は
互いに合わせるでもなく
てんでに鳴り
終わりたいときにてんでに終わる

やがて季節が移ると
鳥は雪解け水の流れを越えて
どこかへ飛んで行った


 

展覧会やってます

 20241230

展覧会ふたつ、開催中です。
小淵沢のレストラン、キッチンハートランドさん
1月31日まで、火水お休み
八ヶ岳倶楽部(ステージという建物)で6人展
1月3日まで
ご都合が合うところがあればぜひおいでください。


 



あそび

 20241202

いま日本語で「遊び」と呼ばれているもののほとんどは実際は「遊ばされ」であって、本来DNAが欲している「遊び」とは次元が異なるようです。
「このように遊ばせてやろう」とする管理者の目をかいくぐる試みこそが「遊び」の本質だからです。
管理者の思惑どおりに「正しく遊ぶ」ような、ゲームとか習い事とかで日が暮れるのは、個人の成熟の妨げとしか思われません。
部活をさぼって河原でぼーっと雲を眺める時間のほうがよほど有意義だとぼくは思います。
わしゃー、これからもぼーっと生きてやるぞー。
 


 

デマ 対 事実

 20241119

兵庫、ひどい選挙でした。
ネットのデマももちろんひどいが、いちばんひどいのはそれを珍しい天災のようにただ驚いたり嘆いたりしてるだけの既存メディアですよ。
たくさんの人が、ネットで「真実」に「目覚めた」と思ってしまったのは、既存メディアが「中立公正という制約があるから選挙期間中は報道できない」として、事実を事実として伝えないからですよ。兵庫の選挙でいえば、選挙期間が始まったとたん百条委員会のことをぱったりと報道しなくなったからですよ。
これのどこが「中立公正」ですか。
デマには「これはデマです」、過去の悪事には「こんな悪事をしました」、約束を破ったら「約束を破りました」、質問をはぐらかしたら「質問に答えませんでした」と、いいことも悪いことも細大漏らさず知らせるのがほんとの中立公正、投票のために必要な情報提供でしょうよ。

「中立公正のために沈黙する」という詭弁を発明して、メディアが候補者の言い分垂れ流し専門チャンネルになり果てたのは第二次安倍政権のときの菅官房長官のメディアへの圧力電話が始まりだったと思います。
圧力電話の何がそんなに怖かったのですか?
だってあなたがた、メディアでしょう?
メディアなら、「ねえねえ 政権がこんな不当な圧力をかけてきたよ!」と告発報道しようと思えばすぐにできたでしょう?
そうやってメディアが団結して圧力を跳ね返していれば、「菅が愚劣な企てをしたこともあったね」と笑い話で済んだことです。
あのときに報道の自由の使い方がわからなくて持て余して放り投げてしまって、サラリーマンとしては己が身は安泰でしょうが、そのために社会的使命は犠牲になり、今回のような大惨事を招くまでに至りました。
こんなメディアをこれからどうやって立て直せばいいのか、途方に暮れます。

ついこないだまでは、歴史でナチスの所業を学ぶのは「ナチスと同じ過ちを繰り返さないため」だと当然のように思っていました。でもいまは、「ナチスと同じことをするために」それを学ぶ人が現れた。かつて麻生が「ナチスの手口を学べ」と言ったように。
いまは斎藤のような「現代の小ヒトラー」の出現で済んでいるかもしれないが、そのうちほんとの「大ヒトラー」がどこかに現れるかもしれません。少なくともその素地はもう完成の域に達してしまったように思えてなりません。



またまた個展でーす

 20241104

おかげさまで今年は作品展が続きます。
今年最後(か、最後から2ばんめか?)の作品展が小淵沢のレストラン キッチンハートランドさんで開催中です。
1月末まで。
期間が3ヶ月と長いので、途中で作品の入れ替えをしたいなーと思っています。
よかったらランチやデザートと一緒にお楽しみください。


 


赤いジェノサイドと青いジェノサイド

 20241030

アメリカが赤いジェノサイドと青いジェノサイドのどちらかしか選べない、という地獄。
カービーがいつものあの泳いだ目で「Israel has the right to defend itself.(イスラエルには自衛権がある)」とぬかすのを見るたびにPCの画面を叩き割りたくなります。

彼らが「自衛」と言い張る21世紀のホロコーストは、史上最も詳しく記録され、史上はじめて世界中がライブで目撃しているジェノサイドです。
同胞である人類ちゃんたちは、それをどういう了見でただ指をくわえて見てるわけ?

(かいつぶり より)
 


Comeon Komatsuさんとの2人展開催します

 20241013

富士見町とバリ島を行き来して木版画を制作する小松嘉門(Comeon Komatsu)氏と、吉野との2人展です。
小松さんの木版画はぜひ実物をみて、巨樹の質感やバリの空気を肌で感じてください!
10月18日→21日
10月25日→28日
11:00→16:00

ギャラリー麓人舎にて


 


石破とかネタニヤフとか

 20241002

とうとうイランがイスラエルを爆撃したようです。第三次世界大戦が起きませんように。
今朝のNHKさん、「外交的解決をしようとしないイスラエルにバイデンはいらだっている」などと、まるで彼がいい人みたいに言ってましたが、彼はつい先週も87億ドル(円じゃなくてドルですよ)をネタニヤフに追加贈呈してましたね。そういう武器やら軍資金やらの支援を止めたらすぐに停戦できますよ。
アメリカの税金はアメリカの市民のために使ったらいいんじゃないでしょうか?

石破さん、「解散前に国会で論戦をして判断材料を提供します」って、ついこないだ言ってましたよね?それをひっくり返して、お祭りムードのどさくさで疑惑をぜんぶ押し流す作戦の「うそつき解散」。
このことだけをみても、やっぱり石破さんも、選挙前に調子の良い約束 → 当選したら知らん顔 という、安倍〜岸田嘘つき路線の延長に過ぎないことが透けて見えます。

それともうひとつ。
立憲も自民も、” 決 選 投 票 ”、したよね?それ小選挙区制の国政選挙でもぜひ導入してほしいです。類似候補の共倒れを避けるためにどっちが引っ込むかみたいな駆け引きほど不毛なものはこの世にそうそうないですよ。
でも共倒れしてもらってうれしいのは自民党なんだから、自民党政権がやるわけないよねー。やっぱり政権交代は必要ですねー。