生きてやる

 20240119

猫さんオーダー第2弾の、これは習作なので写実的に描いた小品です。18歳で、おめめが見えないのですが、目の力がほんとに強くて、威厳に満ちた「はち」さん。お会いしたときに、なんだか生きるということの尊厳を強く感じました。

そのあとこの習作を描きながら、急にわかったことがあります。それは、ぼくが今までずーっと、絵によって表現しようとしてたものは
<生きようとする意志>
だったのだということ。
「生きてる」というのは結果であって、それを描きたいのではなくて、その元の、「生きてやるぜ」を描きたかったのでした。
これまで何年も、「動物や森からインスピレーションをもらって絵を描いています」と言いつつ、どんなインスピレーションをもらって何を伝えようとしてきたのか、心の中にはあれど言い当てられずもどかしく思っていました。なので、「まあ、できあがった絵を見て感じてください、いろんな生きものとか気配とか、いろいろ探して楽しんでくださいね」とかなんとか、適当なことを言ってごまかしてました。
それが、急に、このはちさんから、なんでもないことのように答えを教わって、自分でもびっくりしています。

人間社会を見ていると、汚職やら戦争やらで、この世の中は「生きるに値しない世界」なんだということを突きつけられているようでしょんぼりしてしまいます。けれど、ひとたび自然界に目を向けると「なんとしても生きてやる」という強い力がみなぎっていて、愚痴なんか言っている暇があったら生きろ、この世は生きるに値するんだ、と励まされるように感じるのでした。
そうかー、インスピレーションとはこのことだったのねー。やっと言語化できて、自分で納得できました。

大事なことに気づかせてくれて、はちさんありがとうありがとう。

ちなみに本名は「はちみつ」さん。
由来は、はちみつみたいなきれいな色から。


 

ねこ

 20240112

今年はろくでもないことを全力でやりたいです。
ろくでもあることはのんびりやる。

被災地のみなさんが早く落ち着きますように。

オーダーがあったので、珍しく猫を描いています。