ブリキふくろう

 20231223

人類史の中でも最も恥ずべき1ページだと思う。
ジェノサイドが起きてしまったことが、ではない。
それを世界中が傍観していることがです。
二度の世界大戦であれだけの惨禍を経験しながら、その教訓を生かせずにいるということがです。
ジェノサイドそれ自体は、一人の狂人が何かの加減で権力を握ったら起きてしまう可能性がある、ということまではわかる。
ですが、それを「全世界が目の当たりにしながら黙認する」こととなると、これは世界全体が「そういうふうにできている」のでなければ起こり得ないことで、深刻さの次元が違います。
人類はもう、ジェノサイド哺乳類として哺乳類史に、ジェノサイド脊椎動物として脊椎動物史に、それぞれ刻まれるのがふさわしいと思います。
とぷんすかぷんすかしながらブリキのふくろうを作っています。あと顔をなんとかしたいけれどどうしようかなと悩み中。


 

ジェノサイド

 20231214

「てっきり二度の世界大戦の教訓で人類は賢くなったと思っていた。
本気で止めさせようと思えば止められるジェノサイドを、どの国もどの国もよってたかって見て見ぬふりをするような世界だったとは知らなかった。
いままでそれと知らずに生きてきたということが本気で恐ろしい。
(今から思えば、ちゃんと現代世界をみていればその前例や兆候はいくらでもあった。おのれの不明を恥じるばかり。)
え、見て見ぬふりなんかしてないよ、国連で声を上げたもんねー、だって?
「安保理決議がぽしゃっちまったのは拒否権行使したアメリカさんのせいなんで、あっしらはそのあと国連決議には賛成したのでねえ」で澄ましてしまって、アメリカに抗議のひとつもしないなら同罪です。
もし本気だというのなら、今度は「イスラエルに膨大な武器供与をしながら8日の決議で拒否権発動という暴挙に及んだアメリカを非難する声明」案くらい出してみたらどうですか?
もちろん、これからは、アメリカがいくら「人道」だ「正義」だと抜かしたところで誰も相手にしなくなるでしょう。けれど、いまや胸を張ってお天道様の下を歩く資格のある国がどれだけあるのでしょう。
こんな世界は、「人間が生きるに値する世界」とはとても思えません。あんたがた、なんのために人間をやってるのかわからないねー。
とあきれる、おおこのはずく 3」

2023年 紙にアクリルガッシュ


 

森のNOWHERE展

 20231202

「深い深い森を歩いて考えた。
もし、人間が自然界の造形に劣らぬ美を創造できるとしたら、それは技術や計算を凝らすことによってではなく、その計算の網の目からやむにやまれず漏れ出できてしまった「何か」によって、なのだろう。

本当の美は、人間の計算の少し外側にある。修練によって計算がそれに追いついたと思ったら、逃げ水のようにそのまた少し向こうで手を振っている。とかく芸術はままならぬ。」

八ヶ岳に移住した16年前からずっと、森やそこに住む動物をテーマに制作してきました。
そういうようなことで、「森のNOWHERE展」というグループ展の仲間に入れていただき、尊敬する3人のアーティストの方々とご一緒できる機会を得られて、よろこんでいるところです。

きのうから始まっていますので、お近くの方はぜひお立ち寄りください。