20251113
今が大日本帝国回帰まっしぐらなのは地球が丸いのと同じくらいわかりきったことのようにぼくには思えるのですが、全国民の6割だか7割だかいるらしい高市支持者の人はそうは思わないんでしょうか。それとも戦前回帰したいんでしょうか。
かつて焼け野原と引き換えに得た教訓がたったの80年で水泡に帰すとは、ほんとうに人間は歴史から学ばない動物なんだという現実が身に沁みます。
歴史から学ぶっていったって、必ずしも歴史の専門書だとか論文だとかを読むということではなくて、ぼくが思うに、ふだん普通に読書の習慣を持つというだけで十分です。もちろん家電の取扱説明書を読むのが読書ではないのと同様、処世術だのハウツー本だのを読むのは単なる「用事」であって読書ではありません。読書というのは役に立たない本をただ愉悦のために読むことです。
たとえば昭和のろくでもない通俗小説なんかを手当たり次第読んでみるといいと思います。ごくふつうの市民が戦前や戦中や終戦直後にどういう空気の中でなにを思って生きていたか、べつにそいういう主張や議論をしようとして書いているのではなくて、当時のごく当たり前の空気としてにじみ出てきてしまうものを、肌で感じたらいいと思います。
そしたら次は明治の随筆を、次は外国の科学者の伝記を、というようにいろんな本を読んでいったら、昭和の日本を俯瞰的に見ることができて、気づいたらいまの日本をこそ立体的に見ることができるようになっている。というふうに肌に染み込んだ歴史認識がまずは必要なんだと思います。
youtubeで「〇〇の真実」なんか見るのは図書館の本を全部読んでからでたくさんです。
本をたくさん読んでいれば、youtubeのいう嘘は嘘だと嗅覚でわかるし、脳内で「うさんくさい警報」がぴーぴー鳴ります。
古今東西の100冊(できれば1000冊)の本で支えられた認識が、ひとつの動画でひっくり返ることはないです。
画像は「小さな森」(改良前)2025年 油彩

















