20200721
北杜市考古資料館にて「21世紀の縄文人展」が始まってます。
考古資料館なのに、現代のアート作品の展覧会。10人の自称縄文人(?)作家が現代の縄文をテーマに出展します。8月23日まで(火・水休館)。
以下は、ぼくの出展作品のキャプションより
↓
「縄文人はおそらく、厳しい自然に翻弄され、目に見えぬ巨大な力におののいて、それでも懸命に生きた人たちです。そういう彼らが土や木や石に込めずにいられなかった祈りのかたち・強さは、現代人が絶対に想像できないもののひとつでしょう。
現代の社会は、誰かに見せつけるため、あるいは金銭を得るために作られたものであふれていますが、うわべだけが整えられたそれらは目を喜ばすことはあっても心を感動させることはめったにありません。認められたいとかカネがほしいとかいう欲得勘定以外のものが込められていないからでしょう。一方で、縄文の造形に目を転じたとき、それらがひとを感動させるのは、その形をその形たらしめた、彼らの生きざまそのものがそこから伝わってくるからではないでしょうか。
それは、計算や技巧だけをいくら凝らしても宿らせることのできないものであり、そこにこそ芸術の本質があると思うのです。
誰かの作ったものが、作り手のもとから離れてもなお、その人の生きざまを伝えることができる。それを感じ取ってそれに感動することができるのは、人間だけがもつ不思議な力です。
21世紀に生きる自分の作品にそういった感動を込めるにはどうしたらいいか、悪戦苦闘しながら制作しています。」