「身の丈」

20191028
メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の文科大臣を除かなければならぬと決意した。メロスには「身の丈」がわからぬ。しかし文科破壊相の「身の丈に合った受験を」発言には最大限の憤りを表明しておかねばならぬ。身寄りを持たぬぼくが「身の丈」に合った進路選択をしていたら今の自分はなかった。当時のぼくがどれだけ血を吐く思いで真夜中のバイトをしながら受験勉強してきたか、この男にはわかるまい。今の若者に同じような思いをさせてはならぬと思いつつ、それに逆行している現代を見ながらこんなところでくだを巻いているしか能のない自分が歯がゆいばかりである。