読書

 20260914

「今の分断は「読書する人類と読書しない人類との分断」ではないかと思うときがあります。
「歴史に学ぶ」というとき、歴史を学ぼうとして知識を覚えるのももちろん大事ですが、一方で、ただ愉悦のためにあれこれ読書しているうちに自然に染み込んでくる歴史観というのもあります。それは単なる知識に体温と身体感覚を与えるもので、うさんくさい情報をうさんくさいと感じる嗅覚のようなものでもあります。
それは、youtubeやSNSをいくら見聞きしてもぜっっったいに得られません。絶対にです。よい動画やよいツイッターやよいTV番組もあるじゃないかと思うかもしれませんが、そして実際にたくさんありますが、さっき言った「嗅覚」がそれで育つものではありません。
嗅覚なきまま、今日たまたまよい情報を取り込んだとしても、明日悪い情報に触れたら明日は悪い情報をそのまま取り込むだけのことです。

嗅覚を失った人類を情報洪水で押し流す成功体験に味をしめた権力者は次も同じことをします。そして今は金があればこれを誰でも簡単にできます。しかし、この事態に対して、よい情報の洪水を流して対抗する、というのは得策とは思えません。どちらの陣営が金を持っているかの争いにしかならないからです。
だから、根本的にはより多くの人に嗅覚を取り戻してもらうことしかないと思います。
現実に焼け野原を招いてそれを骨身にしみて学ぶのも「学び」ではありますが、それよりもそれを未然に防ぐことのできる学びをしたほうがずっと楽ちんです。みんなデジタルはほどほどにして、かわりに本をなにか一冊手に取ってみてほしいなあ。
と、切に願っている狐。」(部分)
2022年 画用紙にアクリルガッシュ